venerdì 6 giugno 2008

BAMBINI IRAKENI & GIAPPONESI  イラクと日本の子供

湾岸危機から湾岸戦争勃発(1990年8月2日-1991年1月17日)

イタリアの庶民は皆で一緒に 夜ふかし時代

Paolo Garimberti の報道番組とゲスト達

サダムがクウェートに侵略してからの湾岸危機の頃は次第に夜はTVのトークショウがさかん。あちこちの番組で戦闘論争が始まり見ている人も巻き込みました。中でもパオロ ガリンベルティを中心にしたRAI TRE 夜中の番組は各界のイラク及び中東専門家を招いて戦闘争論が盛ん、とても参考になりました。ガリンベルティの論ではサダムの共和国親衛隊は完全装備で強靭、さらに彼らのサダムへの忠誠心が異常に強く、最後まで戦う覚悟がある事等が説明されていました。この番組でも頻繁にアメリカ軍は海の何処から上陸予定とか図面入りで予測を放映していた。後年分かった事ですが米国はサダムを騙すために海から上陸攻撃と偽情報をイタリアのTVに流したとか。

人々は仕事から帰ると夕食後は早々にテレビを覗きあれこれ討論、少しづつ夜ふかし族となっていきました。イタリアで本格的に始まるのはバクダッド空襲からですが、本当の連帯感で国全体が夜ふかしになりました。この真夜中にEnrico Ghezziが主体のチームがその日のTVに放映された画像をコラージュするBLOBと言う長寿人気番組がスタートしました。市内の劇場で見られない映画を放映する エンリコ ゲッツイの別の真夜中番組 FUORI ORARIO のテーマ音楽はイタリア人には忘れられない音律になり、後日 Giorgio Armani は彼の作品発表ショウにこの曲を使ったぐらいです。TV NEWSには戦闘に参加する事になった若い空軍飛行士が日本の特攻隊式の白いはちまきをしているのが映っていました。兵士へのインタビューの返事は「しなくていい戦争だ」国民皆が同じ様に乗り気のしない参戦で、良い例がイタリア海軍, 最高指令官 Mario Buracchia が「これはさけられた戦争だ」の勇気ある!発言で解任させられた亊件。もっともこのニュースはイタリア国民には微笑みで受け入れられました。(誰もが分かっていても本当の事は言えない、、そんな時代だった)

一方ブッシュ父によるメディアでのイラク悪人論はエスカレートしてますます大声になってきました、、、現実生活はミラノにもイラク人はいたし子供達はなるべく彼らを苦しませない、悲しませない様に工夫して一緒に遊び勉強していました。私の子供にもイラクの子をかばって決して仲間はずれにしない様に言い聞かせました、このいいつけはちゃんと守ってくれ、おまけに中学校でイラク攻撃反対パーテイまで企画主催していた。大人より子供の方がずっと賢く思いやりがあります。父兄会でイラク人の親から感謝の目ざしがありましたが、迷惑がかかると思うのか、他の父兄の誰にも声をかけないでいた姿が気の毒で、悲しい思い出です。この感謝の態度は私にされましたがこれは日本への感謝(イラクに派兵反対)でもあった様です。

反面「日本を侮辱しつくせ! umiliare umiliare umiliare, giappone ! 日本人を見たら殺せ殺せ殺せ!(WWII中に米国メディアに流れた反日メンタリテイー増強用ドキュメンタリーに出た言葉。当時のプロパガンダのイメージやキャッチコピーをピックアップしたRAI 3ドキュメンタリーGiancarlo Santalmassiによる日本実状紹介番組に映ったのを初めて見てショックだった)世界から日本を村八分にしてやるッ!(こっちは湾岸戦争用)」等アトランティック海洋の向こう側からの遠吠えが伝わり、、強いプレッシャーと変態的ないやな空気が感じ取られる日々が続きました。

今 日本製品が高性能品質だから世界で売れている?決してそれだけではない、世界の人々は日本製品に期待と言う希望の付加価値を付けているのでは? それに答えるにはどうしたらよいか?(ブランド製品買って、グルメに狂って、よその国の事状など知らない、は困る)自分自身と世界情勢のもっと細かく深い情報収集、マーケッティング & 分析をする方がけっこう早道かも。